1930’s CYMA 9ct Rose gold watch
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動乱の時代、交わる二つの思惑、
戦火の広がりとともに勢いを増し掴んだ栄光、
そして、、、
掘り下げて知った映画のようなブランドヒストリー、
長くはなりますがぜひお付き合いください。
本日はエイメクを彩るアンティークウォッチの中から、
知る人ぞ知る実力派CYMA(シーマ)の時計とその歴史を、
takaよりご紹介いたします。
1930’s CYMA 9ct Rose gold watch
9ct Rosegoldケースの際立つ輪郭。
クラシカルなアラビア数字にブレゲ針、
そして愛らしいスモールセコンド。
これでもかと魅力を積んだこのCYMAの時計。
店頭でもあまり見慣れない名前に首を傾げながら、
そのデザインに惹き込まれていくお客様も。
もれなく自分もその1人。
この美しきCYMAの正体とは。
紐解いて見つけた大きな物語。
その始まりは別の名前。
1891年、スイス・ベルン州の小さな街タヴァンヌというところで生まれたTavannes(通称タヴァン)。
ムーブメントから自社で製造する、当時としては数少ないかなりの実力派。
第一次世界大戦時には軍からの要望で防水ケースの開発に成功。
一説によればROLEXがオイスターケースを生み出す10年以上も前のこと。
そんな技術力を持ったTavannesは販売を拡大すべく、とある兄弟と出会うのです。
Tavannesが生まれるさらに前の1862年、
スイスのラ・ショー=ド=フォンにて時計組立販売会社を創業したシュウォッブ兄弟。
この兄弟は販売力に長けていて、
スイスだけでなくヨーロッパ各地、そしてアメリカにも販売網を持っていました。
先ほどのTavannesは、このシュウォッブの販売力を見込み、
そしてシュウォッブはTavannesの技術力を買い、
両者は販売契約を結ぶのです。
Tavannesの技術力とシュウォッブの販売力は上手く組み合わさり、
ヨーロッパそしてアメリカ、さらにはアジアにまで拡大していくことになります。
この両者の協業によって世界各地に売り出された時計、
その時計に名づけられた名前こそが、“CYMA” でした。
CYMAはフランス語で頂点。
まさに頂きに登り詰める勢いで拡大していき、
一時はスイスを代表する時計にまで成長を遂げたそう。
二度にわたる世界大戦でも、その技術力の高さから多くの軍用時計を提供。
ダーティダースとして知られる英国陸軍モデルも有名。
こうして世界大戦の戦火とともにその規模を拡大したCYMAでしたが、
時代の流れによるものか
1966年に生産を終了しその歴史に幕を閉じてしまいます。
シュウォッブ兄弟の旗揚げから数えると約100年の歴史。
いくつものストーリーが絡み合うのが
アンティークならではの面白み。
人間的な栄枯盛衰。
もう作り出すことはできない物。
美しいデザインの裏に隠された
その奥行きにまた惹き込まれます。
さて今回は長々とブランドヒストリーを語ってしまいましたが、
いかがでしたでしょうか。
結局は身につけた時にどれだけ心がときめくか。
まずは言葉要らずのこのデザイン、
細部にわたって魅力が詰まっているので
ぜひ店頭にてご覧ください。
この時計の新たな物語が始まる瞬間を
楽しみにお待ちしております。
1930’s CYMA 9ct Rose gold watch ¥118,000(tax included)
製造年:1930年代
ムーブメント:Cal.030(手巻き/manual)
ケース幅:25mm
6ヶ月保証
専門の技師によるオーバーホールを終えた後にお渡しさせて頂きます。
taka
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