2015.4.01-4.15 French-Italy-Monaco-England-Netherland-Germany 買い付け後記 後編

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皆様こんにちは、店主のコダイラです。

後編のイングランドからの旅程を振り返っていきます。

 

 

APRIL 5   MPL-LGW   LGW-LINCS

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イギリス-ロンドンガトウィック空港へ到着-陸路で中部を目指し

バイイングを継続していきます。

仕入れたものの一部です。

 

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イギリス仕入れ終了。

フランスからも荷物を持ち込み部屋は錯乱状態へ。

いよいよ日本へ商品が旅立つ準備です、一個一個パッキングをしながら荷物を詰めていくのです。

 

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仮パッキングを終了、ここから明日は運送会社へと向かいます。

ひとまず、ここまでの順調な旅路に打ち上げです。

そしてテルスケお疲れ様!辛い行程をいつも付き合ってくれて本当に感謝です。

 

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ここからがもうひと作業、運送会社に混じって梱包作業です。

エイメクのバイイングは割れ物が非常に多いため、最もナーバスになる時間です。

到着して日本で箱を開けて、割れていた時の絶望感は味わいたくないので

ここまでも自分たちで管理をし、運送会社に出荷に対しての指示をしていくのです。

 

時間は15時30分、予定より30分過ぎてしまいましたが、無事梱包終了。

ここからロンドンガトウィック空港へ向かい、レンタカーを返却し

EZY ロンドンガトウィック発ーアムステルダム行き18時30分のフライトに合わせて出発です。

 

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16:30分ロンドンガトウィック空港のGreen Motion レンタカーデスクに到着

『さあ、早く車を返して18:30のフライトに合わせて空港へ!』

 

。。。と思っていたのですが。。。事件はここで起きました。。。。

 

画像はトランクの中の画像なのですが、これがまさかダメージの対象になろうとは少しも思わず。。。。

レンタカーの若造は言ってきました。

 

GM若造『こんなトランクの傷は最初から無かった、お前らGreen Motionの保険入ってないからダメージ代30万円な』

(2015年7月レート換算1ポンド196円計算にて)

エイメク『。。。。。。。。。』

 

これ、本当の話です。。。この時間が無い時になんのブリティッシュジョークでもと思ったら。。。。本気で請求されたんです。。。。

ちょっと恥ずかしいですが、海外へ旅行される方のレンタカー保険問題に大きく関わってくる問題であり、こんな目に遭うのは私たちだけで止めて欲しいのであえてレンタカー会社も実名を書き、当時のやり取りを書いていきます。

しばらく茫然としてましたが

ふとフライト時間も迫っている事を思い出し、交渉へといかねばとようやく脳が答えを出し。。。

 

エイメク『車を借りた時は夜で、貴方は車内の中までチェックをしていなかった、本当にこのダメージで30万取られたら馬鹿げているにも程がある!』

GM若造『これは新車だ、最初から車内にダメージなんてある訳ないだろう。。ニヤッ』

 

 

そのやりとりを見ていた、他のお客さんに話しかける

 

エイメク『こんな理不尽なケースありますか?? イギリスではこうやって旅行者に常に阿漕な請求をしているのでしょうか??』

 

私の英語力も混乱に混乱を招き、もう何を言っているか分からなかったんでしょう。。。ほぼ理解されなかったのか。。。。

お客様苦笑というか哀れみの表情を浮かべながら。。。私たちから目線と距離を少しづつ遠ざけていきます。。。

 

GM若造『さあ早くこの30万の請求書にサインをしろ!サインしないと空港まで送らねーぞオラ!!お前ら早く飛行機乗りたいんだろ。。。。。。。ニヤッ』

エイメク『キィィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーー!!!!!!』

 

脳の血管が本当に切れそうな位悔し過ぎます。

この状況本当に難しい判断でした、完全に冷静さを見失ってましたが、ここはピンチです。

答えを正解に導いて行かねばなりません。

 

A…もう判定は覆らないと判断しサインをし、いち早く空港へ行き迫っているギリギリのフライトにまずは乗る。

B…交渉をもう少し続け、ギリギリでフライトのチェックイン時間に間に合わせる。

C…フライトをキャンセルしてでも、断固として交渉を続けサインは絶対しない!

 

私たちが選んだのはB   残された5分でどこまで交渉が出来るのか。

 

エイメク『お前じゃ話しにならないからとりあえずマネージャ呼んでこい!』

命令形キターーーッ

私も遂に我慢の限界、腹を立てたら負けと思っていても。。。堪え切れず

プリーズ最初につければ良くしてもらえると思っていた純日本人な自分に遂に反逆です!!

人生で初めて英語の動詞が最初にくる命令形を解禁する時が来たのです!!!

 

若造『マネージャはいま不在だ、俺が決定権を任されている。。。ニヤリ』

 

と、思った所に同僚が登場。

もう私たちは若造ではなく、この同僚だか上司だかに賭けるしかない。

 

エイメク『こんな理不尽なケースありますか?? トランクなんて最初確認すらしてないし、イギリスではもう50回位レンタカー借りているけどこんなケースで請求されたのは初めてだけど??』

同僚『あーーっ!! これは凄いダメージだ!! 覆る事はないね~、ハイっ!サインして!』

 

5分経過、カーンッッ!!終了のゴングがなりました。。。。私たちの負けです。。。。。

私は今でもその外人特有のオーバーリアクションで、この言葉を発した事は忘れません。。。。。。。。。

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1,545.00 英ポンド。。。。(2015年7月レート換算1ポンド196円)

この数字を見ると今でも嗚咽が。。。。

屈辱のサインをして空港へのシャトルバスへ乗り込みます。。。。

 

空港へ着いたのが17時35分

 

更に事件はここでも起きました。

18時30分発 EZY ロンドンガトウィック発ーアムステルダム行き。。。。。。。。。

 

ゴクリ。。。。。汗

 

 

 

乗れませんでしたー。。。。。

ロンドンの空港のセキュリティの列の凄さを忘れてました。。。。。

 

IMG_410乗り過ごし後呆然

笑。。。

テルスケのこの表情良いですねー、今では笑えますが、この時はもう何をして良いのか。。。

頭も全く働かず、ただとにかく空港のベンチに2人揃って液体化でもして吸収でもされたい気分でした。

 

IMG_410ヤケ食い中華

『もうこうなったら、最高のホテル泊まっちゃうか?』

気持ちを切り替えて、1日余計に増えたロンドンステイを楽しむしかないですね。

 

多少仕事の予定はズレるものの最低限のダメージに抑えられる翌日朝のフライトに変更し

空港近くのホテルをブックし迎えに来てくれたB&Bのオーナーにその出来事を話すと。。。

『それは本当に悲しい出来事だったね。。。ただイギリスの人は皆そういう事ばかり考えては無いのでそれを分かって欲しい。。。』

 

はい。。。。それは本当に分かります、英語もロクに話せない所に上陸しパブであろうがアンティークマーケットであろうが

素敵な方々に日々支えられて初渡航から12年。。。。。

そうで無ければパスポートのスタンプをイギリスだらけにしません。

 

ホテル近くに夕飯を買いに行ったテイクアウト中華のお店のお姉さんが、私がメニュー選びに長い時間迷っていても

出前希望で鳴りまくっていた電話を決して取らず笑顔でバチーンとウィンクを私に送り、接してくれていた素敵すぎる人間模様がこの国は垣間みれるのです。。。。

こんな事されるからまたこの国には来なくてはいけません。。。。。。今夜は食うぞ。。。。涙

 

注 海外のレンタカー事情は、現在ネットで日本語で予約が可能な仲介レンタカーサイトの便利なサイトがあるのですが

保険問題に関して、下手をすると2重に発生する事があるのです。

何が起こるか分からない海外では保険は勿論フルカバーで入っていた方が良いのですが

仲介レンタカーサイトの保険の契約は 借りた人ー仲介レンタカーサイトとの契約になるのです。

という事は、レンタル代を安くして客を取り入れるレンタカー会社は

自社の保険に加入していない客から修理代を取りたがるのではと勘ぐってしまいます。

私は今回車のインテリアの破損は保険の対象外というケースでしたが

正直保険で補填されたとしても気持ちよくない程精神的に追い込まれた事例でした。

只これで海外レンタカーに懲りたかと言うとそうではありません、むしろもっと研究しなければと思わせてくれました。

ヨーロッパは首都以外を回る家族旅行などでは車を使う時が絶対的に楽でもあるし

ガイドブックを外れた意外な景色や好きなショップや宿に出会える事多々です。

今回のケースは便利すぎる世の中で生まれてくる落とし穴もあり、私たちは完全に嵌ってしまったケースでしょう。

 

皆様も海外レンタカーの疑問点あれば私も出来る限り相談に乗りたいと思います。

事故、トラブルさえ無ければ、ヨーロッパの車旅は最高の思い出となるのです。

 

注 帰国後、上限修理代のリファウンドが認められ、今回の修理代は最終140ポンド程で落ち着きました。。。。ホッしましたが本当に笑えない出来事でした。。。。

まあ。。。久々のハンガリーに続きネタになったので良いとしましょうか。

 

 

APRIL 11   LGW-AMS   AMS-MUC

IMG_411ミュンヘンホテル

前述のトラブルはあったもの、早朝ロンドンよりアムステルダム-日帰りユトレヒト仕入れを済ませ、同日夕方の便でコダイラは単身ミュンヘンへ。

テルスケとはアムステルダムでお別れです。

MUC空港近くのガストホフに滞在し、今回の旅程のいよいよ最後の大仕事が待っています。

 

ミュンヘン会場

このアウェイ過ぎる雰囲気。。。汗

ここからバイヤーがどっさり増えて怒号と札束が飛び交います。。。

時計は小さいので沢山のバイヤーは大きな身体を皆よじってブースを見ようと必死です。

ここが第一の戦場で私も身体をよじり、狭いスペースへと身体を入れ込みフィジカルが何よりも大事って。。。笑

ここでも日本対ドイツのワールドカップは開かれているのです。

ミュンヘン商談1

ここからは過去画像も交えて商談の雰囲気をお伝えします。

ディーラーのまずは洗礼。。。怖い目が。。。。試されてるんです。。。

ここの入りで対応が180度変わってしまう事もしばしば。。。。。

ミュンヘン商談2

さあいよいよ本題へ。。。心拍数がもの凄くなる瞬間です。

コダイラ『とにかく最高の物を日本のお客様にご紹介をしたいんです!お願いします!』

伝えるのはそれだけです

ミュンヘン商談3

ディーラー『分かった。。。。持ってけ。。。』

この瞬間の気持ち良さがあるからハンティングは辞めれないのです。

ミュンヘン商談4

怒られちゃってます。。。私にとっては最高の勝負でしたが。。。。

男は非現実的、女性は現実的。。。。国境をいくら跨ごうがこの法則は変わらないのでしょうか。。。。

おじさん。。。ごめんなさい。。。。日本ではおじさんのコレクション最高の形で魅せます。

 

 

店主

 

 

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1937’s OMEGA/ SOLD

 

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1940’s INTERNATIONAL WATCH COMPANY/SOLD

 

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Cartier/SOLD

 

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GRUEN

 

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1940’s FEREX/ SOLD

 

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OMEGA /SOLD

 

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1950-60’s RADO

 

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OMEGA/SOLD